2024/09/20 更新

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ナカジマ ヤスヨ
中島 康予
NAKAJIMA Yasuyo
所属
法学部 教授
その他担当機関
法学研究科政治学専攻博士課程前期課程
法学研究科政治学専攻博士課程後期課程
連絡先
メールによる問い合わせは《こちら》から
外部リンク

学位

  • 法学修士 ( 中央大学 )

学歴

  • 1989年3月
     

    中央大学   法学研究科   政治学専攻   博士後期   中退

  • 1986年3月
     

    中央大学   法学研究科   政治学専攻   博士前期   修了

  • 1983年3月
     

    中央大学   法学部   法律学科   卒業

  • 1978年3月
     

    埼玉県立川越女子高等学校   卒業

経歴

  • 2023年6月 - 現在

    中央大学   ダイバーシティセンター   所長

  • 2023年6月 - 現在

    学校法人中央大学   常任理事

  • 2021年5月 - 2025年5月

    学校法人中央大学選任評議員

  • 2019年4月 - 2020年3月

    中央大学ダイバーシティ推進委員会   副委員長

  • 2017年11月 - 2018年5月

    中央大学副学長

  • 2013年11月 - 2017年10月

    中央大学法学部長

  • 2009年5月 - 2013年5月

    学校法人中央大学選任評議員

  • 2007年11月 - 2009年10月

    中央大学通信教育部長

  • 2005年11月 - 2009年5月

    学校法人中央大学商議員

  • 2003年11月 - 2007年10月

    中央大学法学部長補佐

  • 2002年3月 - 2002年4月

    エクス=マルセイユ第Ⅲ大学法学・政治学部客員教授

  • 2000年4月 -  

    中央大学法学部教授

  • 1991年4月 - 2000年3月

    中央大学法学部助教授

  • 1995年3月 - 1997年3月

    中央大学在外研究員としてフランス国立政治財団国際学術研究所にて在外研究に従事

  • 1992年4月 - 1994年3月

    一橋大学大学院講師(社会学専攻)

  • 1989年4月 - 1991年3月

    中央大学法学部助手

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所属学協会

  • 日本政治学会

研究キーワード

  • 政治学(現代政治理論)

研究分野

  • 人文・社会 / 政治学  / 政治学

論文

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書籍等出版物

  • 『暴力・国家・ジェンダー』(中央大学社会科学研究所研究叢書 39)

    中島康予( 担当: 編集 範囲: はしがき)

    中央大学出版部  2019年10月 

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    総ページ数:204   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 選挙の同期化による「コアビタシオン」回避と第五共和制-半大統領制とデモクラシー(中島康予(編)『暴力・国家・ジェンダー』所収)

    中島康予( 担当: 共著 範囲: 第6章)

    中央大学出版部  2019年10月 

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    担当ページ:143-165   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『”境界領域”のフィールドワーク-”惑星社会の諸問題”に応答するために-』第4章「構築主義的政治理論と介入のテクノロジー-「地域化/領土化された政策」とフランス共和制-」

    新原道信( 担当: 共著)

    中央大学出版部  2014年3月 

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    総ページ数:456   担当ページ:163-188   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『現代フランス社会を知るための62章』「第49章 左翼と右翼-市民の声を引き受けるのは誰か」

    三浦信孝, 西山教行( 担当: 共著)

    明石書店  2010年11月 

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    総ページ数:378   担当ページ:291-296   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『グローバル・トランスフォーメーションズ 政治・経済・文化』(2章6-8)

    デイヴィッド・ヘルドほか, 古城利明, 臼井久和, 滝田賢治, 星野智, 訳者代表( 担当: 単訳 範囲: 2章2.6-2.8)

    中央大学出版部  2006年4月 

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    総ページ数:797   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『日本の政治学』(シリーズ 日本の政治 第1巻)(第4章 リサーチ現代政治理論)

    大塚桂( 担当: 共著)

    法律文化社  2006年4月 

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    総ページ数:282   担当ページ:55-92   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『リージョンの時代と島の自治』「〈女たち〉の自立,〈シマ〉の自立-グローバル・ジェンダー・ポリティクスの展開と沖縄-」

    古城利明( 担当: 共著)

    中央大学出版部  2006年3月 

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    総ページ数:442   担当ページ:367-396   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『世界システムとヨーロッパ』「フランスにおける福祉国家再編の『新しい政治』」

    古城利明( 担当: 共著)

    中央大学出版部  2005年3月 

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    担当ページ:123-148   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『現代政治学の透視図』(第Ⅶ章 現代政治の変動)

    ( 担当: 共著)

    世界書院  1999年4月 

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    担当ページ:153-192   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『共生社会の文化戦略』「『副中枢』大阪における空間編成戦略の展開-関西国際空港をめぐる政治過程」

    庄司興吉( 担当: 共著)

    梓出版社  1999年4月 

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    担当ページ:249-272   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『ヨーロッパ統合と日欧関係』「フランス左翼とヨーロッパ統合─ヨーロッパ統合と『近代化』─民主化戦略のゆくえ─」

    高柳先男( 担当: 共著)

    中央大学出版部  1998年3月 

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    担当ページ:237-263   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『統合するヨーロッパ/重層化するアジア』「第5共和制とミッテラン政権の成立―『南部ヨーロッパ』とフランスの『偉大さ』のはざま―」

    中央大学社会科学研究所共同研究チーム, 世界システムの総合的研究, 編( 担当: 共著)

    中央大学社会科学研究所  1997年3月 

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    担当ページ:23-56   記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『政治学』「第Ⅵ章 現代政治の変動」

    星野智, 古城利明, 江川潤, 今村都南雄, 高柳先男, 中島康予( 担当: 共著)

    中央大学通信教育部  1993年4月 

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    記述言語:日本語   著書種別:学術書

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  • 『現代国家の理論と現実』「第Ⅱ章 接合・レギュラシオン・ソシエタライゼーション-レギュラシオンの政治学-」

    中谷義和( 担当: 共著)

    中央大学出版部  1993年3月 

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    記述言語:日本語   著書種別:学術書

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MISC

  • 投票デモクラシーとポピュリズム

    中島康予

    中央大学社会科学研究所シンポジウム「ジェンダー・暴力・デモクラシー」報告書   54 - 60   2018年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)   出版者・発行元:中央大学社会科学研究所  

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  • 「新しい貧困」「社会的排除」と居住権

    中島康予

    『白門』   61 ( 2(719号) )   2009年2月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • 「古い欧州」の「構造改革」

    中島康予

    『白門』   58 ( 5 )   4 - 5   2006年5月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • 1995年以降のフランスにおける社会政策・経済政策をめぐる政策対立軸の形成

    中島康予

    平成14年度~平成16年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書   1 - 30   2006年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • 普天間基地返還をめぐる政治過程

    古城利明, 中島康予

    平成15・16(2003・4)年度文部科学省科学研究費補助金・研究成果報告書『基地の返還・移設、跡地利用と沖縄振興問題』   78 - 102   2005年8月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • 「連帯」の真価問われた夏

    中島康予

    『白門』   55 ( 11 )   4 - 5   2003年11月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • 新しい欧州経済社会モデルとガヴァナンス-グローバル化のなかの欧州統合-

    中島康予

    『中央評論』   55 ( 2 )   62 - 67   2003年7月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学出版部  

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  • 不安な時代の気分

    中島康予

    『白門』   54 ( 12 )   2 - 3   2002年12月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • 「ねたての都市(まち)研究会」の跡地利用提言書

    中島康予

    平成13年度文部科学省科学研究費補助金研究成果報告書   51 - 56   2002年7月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • 那覇軍港返還・移設問題

    中島康予

    平成12年度文部科学省科学研究費補助金研究成果報告書   30 - 35   2001年5月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • 沖縄からの市民連携と女性-沖縄の普遍性と具体性-

    中島康予

    平成9-11年度文部省科学研究費補助金(基盤研究A1)研究成果報告書   66 - 72   2000年5月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • シラクとジョスパン人形

    『白門』   49 ( 7 )   3 - 25   1997年7月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • 副中枢大阪の資源動員戦略-関西国際空港をめぐる政治過程-

    中島康予

    平成4~6年度科学研究費補助金(総合研究(A))研究成果報告書『国際化にともなう日本社会の構造変動と社会意識の動向』   17 - 23   1995年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(その他)  

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  • ヨーロッパの政治の季節-マーストリヒト条約発効-

    中島康予

    『白門』   46 ( 1 )   1994年1月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:中央大学通信教育部  

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  • レモン・ユアール「マルクスとフランス革命-青年マルクスから1985年12月2日のクーデタまで-」

    中島康予

    『フランス革命とは何か-現代史認識の再建を目指して』(中央大学社会科学研究報告12)   1993年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)   出版者・発行元:中央大学社会科学研究所  

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  • マリオ・アルカーロ「不平等の問題-イタリアにおけるルソーとマルクス主義にかんする論争の経過-」

    中島康予

    『フランス革命とは何か-現代史認識の再建を目指して』(中央大学社会科学研究報告12)   1993年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)   出版者・発行元:中央大学社会科学研究所  

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  • モーリス・ジャンティ「ルソーと1789-1790年におけるパリ・ディストリクトの経験」

    鳴子博子, 中島康予

    『フランス革命とは何か-現代史認識の再建を目指して』(中央大学社会科学研究報告12)   1993年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)   出版者・発行元:中央大学社会科学研究所  

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講演・口頭発表等

  • 投票デモクラシーとポピュリズム

    中央大学社会科学研究所シンポジウム「ジェンダー・暴力・デモクラシー」  2018年2月 

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    記述言語:日本語  

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  • 基調報告「通信教育課程の意義と可能性」(パネリスト)

    60周年記念5大学通信教育シンポジウム  2008年11月 

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    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • イタリアの国境地域と島嶼地域の"境界領域のメタモルフォーゼ"に関する比較地域研究

    研究課題/領域番号:19402037  2007年 - 2009年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)  中央大学

    新原 道信, 古城 利明, 藤井 逹也, 川原 彰, 中島 康予, 柑本 英雄, 石川 文也, 田渕 六郎, 中村 寛, メルレル アルベルト, バストス ジョゼガブリエルペレイラ, 鈴木 鉄忠, 古城 利明, 中島 康予, 川原 彰, 藤井 達也, 田渕 六郎

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    配分額:15080000円 ( 直接経費:11600000円 、 間接経費:3480000円 )

    本調査研究は、21世紀"共成"システム構築を全体構想として、グローバリゼーションのもとで頻発する異物・異端排除をめぐる諸問題に対して、衝突・混交・混成・重合しつつ共存するヨーロッパの"境界領域"の"共成の智"を明らかにすることを目的として、"境界領域のメタモルフォーゼ"を鍵概念として、地域自治・自立、国際地域間協力、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性に関する地域調査・聴き取り調査をおこなった。

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  • 21世紀"共成"システム構築を目的とした社会文化的な"島々"の研究

    研究課題/領域番号:16402031  2004年 - 2006年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)  中央大学

    新原 道信, 古城 利明, 中島 康予, 川原 彰, 柑本 英雄, 田渕 六郎, 田中 夏子, 藤井 逹也, 石川 文也

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    配分額:13500000円 ( 直接経費:13500000円 )

    1.本調査研究は、21世紀"共成"システム構築を全体構想として、グローバリゼーションのもとで頻発する異物・異端排除をめぐる諸問題に対して、衝突・混交・混成・重合しつつ共存する「辺境」ヨーロッパの"共成"の"智"を明らかをすることを目的として、"共成""社会文化的な島々"を鍵概念として、地域自治・自立、国際地域間協力、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性に関する地域調査・聴き取り調査をおこなった。
    2.オーランド、サルデーニャ、ヴェネツィア・ジュリア、イストリア半島(イタリア、スロヴェニア、クロアチアの間国境地域)等における一連の調査研究の成果として、"境界領域のメタモルフォーゼ"という鍵概念が析出された。
    3.ここでの"境界領域"とは、間国境地域のみならず、文化の境界、精神の境界例など、ミクロで内的な領域も含意されている。たとえばトリエステで暮らすスロヴェニア系の精神障害者は、複数の"境界領域を生きるひど"であり、イストリア半島やサルデーニャ、オーランドは、(様々な固有の歴史的社会的文脈を持った)境界領域を生きるひとびと"によって構成されるところの地域社会であり、ここに蓄積された智は、"共成"システム構築に重要な示唆をもたらすことが再確認された。
    4.今回の比較地域調査によって、個々の地域と個々の家族に固有の衝突・混交・混成・重合の様態と応答のあり方の偏差と多様性が確認され、そこから、国境線の移動や人の移動、文化の"混交・混成・重合"を体験してきた)国境地域の諸州や、海に開かれた島嶼地域といった"境界領域"とそこに生きる人々が、いかなる社会・文化的コンフリクトに直面し、いかなる応答を試みているのか、その応答の過程で住民と地域は、いかなるメタモルフォーゼをなそうとしているのかを、さらなる実証的な調査と、境界領域に関する理論の錬磨をすることが新たなる課題として明らかとなった。

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  • 1995年以降のフランスにおける社会政策・経済政策をめぐる政策対立軸の形成

    2002年4月 - 2005年3月

    文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究C2) 

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    資金種別:競争的資金

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  • EC統合と国際変動の総合的研究

    研究課題/領域番号:05045014  1993年 - 1995年

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  国際学術研究  中央大学

    高柳 先男, エチエンヌ ブルーノ, ブリネ ジャック, フック グレン, ギャンブル アンドリュー, 酒井 由美子, 中島 康予, 植野 妙実子, 有沢 秀重, 古城 利明, 江川 潤, ブルーノ エチエンヌ, ジャック ブリネ, グレン フック, アンドリュー ギャンブル

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    配分額:6000000円 ( 直接経費:6000000円 )

    1 欧州連合(EU)は、99年には通貨・経済統合と共通の安保・外交政策による政治統合を実現することになっている。これは単にヨーロッパばかりか、国際社会全体の構造変動をもたらし、21世紀の世界秩序の形成に大きな影響をあたえる。政治、経済、文化的に深い関係をもってきたわが国にとっても、欧州の行方はきわめて重要な意味をもつ。本研究は、1)欧州統合と日欧関係、2)欧州統合とエスニック紛争、3)欧州統合と移民規制に焦点をあてながら、欧州統合の政治社会学的意味を問いつつ、国際的変動の諸相を明らかにするために行われた。研究の結果、とくに重要だと思われる点は以下のとおりである。
    (1)欧州統合と日欧関係については、とくに日系企業の現地化と異文化摩擦をテーマにして、その英仏における実態分析を試みた。その結果、両国における日系企業の現地化過程に顕著な差異はなく、一般的には成功しているといえる。実際、深刻な異文化摩擦は発生していないし、雇用の促進や技術移転を高く評価されている。けれども、日系企業の現地化の成功は、いわゆる「日本化」、すなわち日本的経営が、文化として受容され、浸透した結果ではなくて、むしろ企業の生産技術の国際的優位という普遍的な要素によるところが大きい。また日系企業の経営が、生産過程での人間疎外の問題を解決した。真の意味でのポスト・フォーディズムのモデルといえるかどうかにも疑問が残る。
    (2)欧州統合とエスニック紛争については、英仏間の共通性よりは相違のほうが大きい。英国では北アイルランドをめぐるエスニック紛争が武力闘争の停止から対話による和平へと転じているが、欧州統合の深化過程と相関関係にあるかどうかは簡単に結論できない。むしろ英国は、国内のエスニシティを超えて「ブリティッシュネス」を喚起するようになっているが、これは欧州統合の深化とともに余儀なくされる主権の喪失にたいする危機意識の所産といえる。ただしここで主権の喪失とは、国家主権ではなく議会主権である。他方フランスでは、エスニック少数者に認めた「相違への権利」が「契約的アイデンティティ」にもとずくジャコバン国家を変質させ、アイデンティティの危機を煽るポピュリスト・ナショナリズムがエスニック紛争の根源となっている。また人権、少数民族の保護について「欧州裁判所」がフランス政府に不利な判断をくだす可能性があるが、欧州統合を主導しているフランスが国内法のヨーロッパ法への調和化を余儀なくされる点でも、ジャコバン国家の変質は不可避である。こうして統合欧州の政体が連邦か連合なのか、あるいはヨーロッパ規模でのジャコバン国家化なのかが最も重要な実践課題となる。
    (3)欧州統合と移民規制の問題は、域外非ヨーロッパ人にとって統合欧州の意味空間を考えるうえで格好の事例である。本研究では域内移動の自由を定めたシェンゲン協定と域外から移民規制のための英仏の政策比較を規制される側の人権に関連させて研究した。シェンゲン協定に加盟していない英国の場合、国境管理強化によって不法移民を比較的容易に排除できるが、他方で香港の中国返還時に予想される移民や難民の非人種的対応の可能性が問われているし、在留している移民の家族呼び寄せについても制限の方向に向かっている。他方フランスでは、国籍法、身分証明法、移民統制法、いわゆるバスクワ三法の導入によって、国境管理から滞在者管理へと変わり、いわば「肌の色による選別」といった人権抑圧が危惧されている。第二世代に認められた「相違への権利」の寛容性との関連をどう判断すべきかむずかしい。
    2 以上、本研究に個別テーマに焦点をあててなされているが、それらを通して欧州統合の政治社会学的意味と世界システムにおける統合欧州の歴史的意味を明らかにするようこころがけてきた。ミクロ事例研究なしにはマクロ理論研究は意味をもたないと考えたからにほかならない。

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現在の担当授業科目

  • 2024年度   ダイバーシティと社会/ジェンダー政治論2   学部

  • 2024年度   専門演習A1   学部

  • 2024年度   専門演習A2   学部

  • 2024年度   専門演習B1   学部

  • 2024年度   専門演習B2   学部

  • 2024年度   政治学   学部

  • 2024年度   政治学演習1(A)   大学院

  • 2024年度   政治学演習2(A)   大学院

  • 2024年度   政治学特講1(A)   大学院

  • 2024年度   政治学特講2(A)   大学院

  • 2024年度   特殊演習(政治学系)   大学院

  • 2024年度   特殊研究1(政治学)   大学院

  • 2024年度   特殊研究2(政治学)   大学院

  • 2024年度   特殊研究3(政治学)   大学院

  • 2024年度   特殊研究4(政治学)   大学院

  • 2024年度   研究報告論1   大学院

  • 2024年度   研究報告論2   大学院

  • 2024年度   研究指導論   大学院

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社会貢献活動

  • 多摩市男女平等参画審議会委員(会長) 多摩市男女平等参画苦情処理委員

    2024年4月 - 2026年3月

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  • 文部科学省 大学設置・学校法人審議会特別委員(大学設置分科会)

    2024年4月 - 2026年3月

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  • 多摩市男女平等参画審議会委員(会長) 多摩市男女平等参画苦情処理委員

    2022年4月 - 2024年3月

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  • 文部科学省大学設置・学校法人審議会特別委員(大学設置分科会)

    2022年4月 - 2024年3月

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  • 領域横断的な「ダイバーシティ,エクイティ&インクルージョン」をめさして-中央大学におけるダイバーシティ推進

    役割:寄稿

    私学経営研究会  『私学経営』No.587  2024年1月 -  

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    種別:会誌・広報誌

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  • 文部科学省大学設置・学校法人審議会特別委員(大学設置分科会)

    2020年4月 - 2022年3月

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  • 多摩市総合計画審議会

    2018年6月 - 2019年6月

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  • 公益財団法人・樫山奨学財団・奨学生選考委員

    2019年4月 -  

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  • 文部科学省中央教育審議会大学分科会(法科大学院等特別委員会)

    2017年3月 - 2019年2月

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  • 文部科学省大学設置・学校法人審議会(大学設置分科会)専門委員

    2009年4月 - 2012年3月

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  • 財団法人私立大学通信教育協会

    2007年11月 - 2010年6月

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